看護用語集

心室期外収縮

しんしつきがいしゅうしゅく

心室期外収縮(ventricular premature contraction:VPC)とは、心室内に異所性興奮が発生し、洞結節から発生する本来の刺激による興奮よりも、早期に心室が収縮する病態である。

心電図上では、洞調律のQRS波より幅が広いQRS波を確認することができる。

洞調律に対して、心室期外収縮が1つおきに出現する場合を二段、2つおきに出現する場合を三段と呼ぶ。規則正しく出現するため危険性は低い。

しかし、心室期外収縮が連続して2回以上続く場合では、心室頻拍(VT)に移行することがあり、注意が必要である。

原因は狭心症や心筋梗塞、弁膜症、心筋症などの心疾患や心不全をはじめとして、ストレスや疲労、カフェイン・アルコールの摂取、加齢など様々なものがある。

単発の心室期外収縮では、自覚症状がほとんどないことが多いが、連発する場合は、重症不整に移行する危険性があり注意を要する。

重症度は、Lown(ローン)分類によってgrade 0~5に分けることができ、Grade3以上で、重症不整に移行する危険性がある。

grade0:心室期外収縮なし
grade1:散発性(1個/分または30個/時間以内)
grade2:散発性(1個/分または30個/時間以上)
grade3:多形性(期外収縮波形の種類が複数あるもの)
grade4a:2連発
grade4b:3連発
grade5:短い連結期(R on T現象)

治療は、自覚症状が強い場合や重症不整に移行する危険性がある場合に抗不整薬などで薬物療法を行う。

同音異義語・略語
心室性期外収縮PVCVPC
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