看護用語集

クスマウル呼吸

くすまうるこきゅう

クスマウル呼吸とは、規則的に持続する深い呼吸様式であり、呼吸回数が多くなる呼吸のことである。何かしらの要因でアシドーシスが引き起こされているときに、それに対する代償性の頻呼吸である。PaCO2を低下させることで身体の中で生じている酸塩基平衡を代償しようとするために起こる。その原因疾患としては糖尿病アシドーシス、尿毒症などが挙げられる。

呼吸回数が多くなる状態として臨床現場では過換気と混同しやすいかもしれないが、過換気の場合は不安や緊張などの精神的要因でも引き起こされることや、過換気によって呼吸性アルカローシスが引き起こされるといった違いがある。また、クスマウル呼吸はその背景にある疾患によってバイタルサインに変動が生じていたり、疾患に関連した症状が出現している可能性はある。また、過換気では尿量減少や意識障害といった症状は見られない。


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)

執筆:P(看護師 ライター 診療看護師(NP))

同音異義語・略語
クスマウル大呼吸
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