看護用語集

フラッシュ

ふらっしゅ

フラッシュ(flush)とは、同じ輸液ルートで2種類以上の薬剤を連続して投与する際に、配合変化が起きないように生理食塩液をルート内に流したり、静内留置しているカテーテルの先端部が逆血により閉塞しないために生理食塩液またはヘパリンを混合した薬剤ルート内に流したりすることである(生食ロック、ヘパリンロックなどとも呼ぶ)。

薬剤には、混合させると配合変化を起こしやすい薬剤がある。輸液ルートで複数の薬剤を連続して注入する場合、次の薬剤を注入する前に生理食塩液を注入し、その後次の薬剤を注入する必要がある。すなわち、2つの薬剤を直接接触させないようにするための対処方法である。生理食塩液の量は、投与するルートの長さによって異なる。また、急速に投与することが禁忌となっている昇圧薬やカリウム製剤などの薬剤は、フラッシュすることで急速に体内に注入されることになり、生体に大きな影響を与えてしまうおそれもある。その際には、別の輸液ルートから注入するなど慎重な投与が必要である。抗がん剤などの投与にも注意が必要である。

参考文献
・医学界新聞:注射薬における配合変化の影響.医学書院.2020.https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/archive/y2020/PA03397_05(2022年12月28日閲覧)


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:弓気田美香(有明医療大学看護学部看護学科 講師)

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