看護用語集

非効果的体温調節

ひこうかてきたいおんちょうせつ

非効果的体温調節とは、体温の恒常性が維持されず、低体温高体温を繰り返しやすい状態を指す。NANDA-Iの看護診断では「体温が低体温高体温の間で変動する状態1)」と定義されている。

これには、感染症や炎症、脱水栄養、内分泌異常といった身体的な要因に加え、環境温の変動、不適切な衣服の着用、長時間の手術や麻酔、解熱鎮痛薬や鎮静薬などの使用といった環境・治療的な要因も挙げられる。また、新生児高齢者では体温調節機能が未熟もしくは低下しているため、わずかな環境変化でも体温が不安定になりやすい。

体温調節が不安定な状態が続くと、悪寒や発汗倦怠感が現れるほか、意識レベルの変動などもみられる。これらが重症化すると、循環動態の悪化や代謝異常を招く恐れがある。

看護師は、体温の推移だけでなく、悪寒・発汗の有無、皮膚の状態、意識レベル、循環・呼吸状態の変化、および環境温や衣服・寝具の状況を総合的に把握し、体温変動の背景を評価する。そのうえで、必要に応じて保温・冷却、室温の調整、水分補給の支援などを行い、体温の安定を図ることが重要である。

●用語を使用した例文
長時間の手術により体温が不安定な患者さんに対し、非効果的体温調節と判断し、保温管理と体温推移の観察を中心とした看護計画を立案した。

●引用文献
1)T.ヘザーハードマン,編:NANDA-I 看護診断 定義と分類 第12版.医学書院,2021,p.551.

監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:山﨑博貴

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