看護用語集

低体温

ていたいおん

低体温とは、体温が正常範囲よりも下がっている状態を指す。成人の体温の正常範囲は一般的に36~37℃程度であるが、寒冷な環境下で長時間過ごす、全身麻酔、外傷、感染症、甲状腺機能低下症、低血糖、栄養などさまざまな要因で低体温が生じ、体温が35℃以下の場合に低体温症と診断される。

低体温症の症状には、四肢の冷感のほか、振戦、無気力、意識障害、循環動態の変動、代謝異常、神経系異常などがある。進行すると徐や昏睡が生じ、次第に臓器障害につながり命にかかわるため、早期発見と迅速な対応が必要である。看護師患者さんの体温を適宜測定して状態を観察し、異常の早期発見、早期介入に努める。

低体温患者さんに対するケアとして身体を温めることが大切であるため、毛布や電気毛布を使用して患者さんの身体を温める。重症の場合は専門的な治療が必要となるため、速やかに医師に報告し適切な介入を行う。

●用語を使用した例文
長時間の手術のため低体温に注意する。

●用語に関連する国試過去問

低体温から回復するための生体の反応はどれか。
 1. 発 汗
 2. ふるえ
 3. 乳酸の蓄積
 4. 体表面への血流増加
  第111回看護師国家試験(2022年)
 
解答

2



●参考文献
厚生労働省:健康状態の把握.(2024年10月23日閲覧)https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaigosyokuin/dl/text_06.pdf

監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:p

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