看護用語集

モルヒネ

もるひね

モルヒネとは、アヘンから生成される麻薬性鎮痛薬であり、依存性が高いことから、日本では麻薬に指定されている。法律で製造、所持、使用に対して、厳しい規制が設けられている。臨床では疼痛緩和として用いられる。個人差はあるものの副作用として便秘や悪心・嘔吐などがあり、副作用に対するケアも重要である。 強オピオイド鎮痛薬に分類される。
主にがん性疼痛に対する疼痛緩和で使用されることが多いが、慢性呼吸器疾患の急性増悪期に対しても使用されることがある。
がん性疼痛に対しては、非オピオイド鎮痛薬とオピオイド鎮痛薬を併用しながら、疼痛の程度によって段階的に調整していく。WHO方式三段階除痛(鎮痛)ラダーには、第一段階から第三段階まであり、モルヒネの使用は第三段階に相当する。第一段階の非ステロイド系抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs:NSAIDs) や、アセトアミノフェンの使用を継続しながら、モルヒネを使用していく。近年では、在宅医療の場でも、医師や看護師が連携を取りながら、積極的に使用しており、疼痛コントロールは患者や療養者の生活の質(quality of life:QOL)の維持・向上にもつながる。

参考文献
厚生労働省 e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-063.html (2023年11月1日閲覧)
・一般社団法人 日本ペインクリニック学会
https://www.jspc.gr.jp/igakusei/igakusei_keywho.html (2023年11月1日閲覧)


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:大田彩乃(有明医療大学看護学部看護学科 助教)

同音異義語・略語
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