フィンクの危機モデル
ふぃんくのききもでる
フィンクの危機モデルとは、もともとは、中途障害(外傷性脊髄損傷による機能不全)者が危機への適応してゆく過程をモデル化したもので、障害受容に至るプロセスを示したもの。そのため、対象は「ショック性危機に陥った中途障害者」を想定している。
障害の受容に至るまでには4つの段階があり、衝撃の段階、防御的退行の段階、現実認知の段階、適応の段階をたどる。
衝撃の段階:強烈な不安、パニック、無力状態
防御的退行の段階:無関心、現実逃避、否認、抑圧、願望思考
承認の段階:無感動、怒り、抑うつ、苦悶、深い悲しみ、強い不安、再度混乱
適応の段階:不安減少、新たな価値観、自己イメージの確立
看護現場において「フィンクの危機モデル」は幅広く活用され、さまざまな看護研究にも記述されている。また、このモデルの想定である「ショック性危機に陥った中途障害者」ではないケースを対象とした活用もみられている。
他にも、以下のような看護に活用できる危機モデルなどがある。
キュブラーロス:死の受容過程
キャプラン:危機状況から精神障害へのプロセス
ションツ:乗り越えがたい障害にとの直面した際の危機状態のプロセス
ゴーラン:均衡状態を失った状態から再び均衡を取り戻す過程
危機モデルの各段階を考慮して看護計画を立案/アセスメントを行い、ケアへの改善や支援方法を検討する。
参考文献
●山口大学:山口大学医療職者のための危機理論のページ(2023年5月30日閲覧)http://crisis.med.yamaguchi-u.ac.jp/model.htm
●小島操子:看護における危機理論・危機介入 第4版.金芳堂,2018.
- 同音異義語・略語
- Fink of crisis model
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