看護用語集

坐位障害

ざいしょうがい

坐位障害とは、自分の力で座る姿勢をとることや、安定した坐位を保ち続けることが難しい状態を指す。NANDA-Iの看護診断では「臀部と大腿部で上半身を直立に支える安静位を、自力で意図的にとる、または保つ能力に限界のある状態1)」と定義されている。

筋肉や骨の変形・損傷、筋力低下、麻痺、疼痛、体幹バランスの障害、栄養倦怠感などの身体的要因により、坐位の保持が困難になる。また、ベッドや椅子の高さ・形状などが体格に合わないといった環境要因によっても、坐位が不安定になりやすい。

坐位障害があると、食事・排泄・更衣などのADLが制限され、誤嚥褥瘡の発生、転倒・転落などのリスクが高まる。また、不安定な姿勢で長時間過ごすことにより、疼痛や疲労の増悪、姿勢の歪み、拘縮の発生などを引き起こし、全身状態の悪化に繋がる可能性がある。

看護師は坐位保持時間や姿勢の傾き、筋力や麻痺の左右差、疼痛、疲労、支持物の必要性を把握し、坐位障害の程度と必要なケア評価する。そのうえで、ベッドや車椅子の高さ調整、クッションの配置、座面角度の調整など、環境面の整備を行う。さらに、多職種と連携し、リハビリ介入や坐位障害に伴う合併症のリスク軽減に向けた支援を提供することが重要である。

●用語を使用した例文
脳血管疾患後に坐位障害がみられる患者さんに対し、クッションを使用して麻痺側に傾かないよう体位調整を行った。

●引用文献
1)T.ヘザーハードマン,編:NANDA-I 看護診断 定義と分類 第12版.医学書院,2021,p.264.

監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:山﨑博貴

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