看護用語集

抗ウイルス薬

こうういるすやく

抗ウイルス薬とは、ウイルスの増殖を抑制する薬剤の総称である。ウイルスは宿主の細胞に侵入して増殖するが、抗ウイルス薬は細胞への侵入や複製、細胞からの放出など、増殖の各段階に作用し効果を発揮する。一方、抗菌薬はウイルスではなく細菌に作用する薬剤であり、細菌の構造や増殖過程などに働きかけ効果を発揮する。そのため、抗ウイルス薬と対象や性質が異なる。

抗ウイルス薬は、インフルエンザ、B型・C型肝炎、HIV、ヘルペスウイルス感染症(単純ヘルペスや水痘・帯状疱疹ウイルス)などに対して使用される。ウイルスの種類に応じて作用機序の異なる適切な薬剤があり、それぞれのウイルスに特異的に作用する。

薬を適切に使用しなければ、副作用のリスクが高まる。副作用には、腎機能障害、肝機能障害、骨髄抑制、消化器症状悪心・嘔吐・下痢)などがあり、慎重な観察が求められる。

看護師は、医師の指示のもと適切な薬剤を投与する、または患者さんが正しく服用できているか確認する。市販されている抗ウイルス薬を使用している患者さんもいるため、適切な医師の診断と治療の必要性について説明が行われているか確認することも大切である。

●用語を使用した例文
抗ウイルス薬の投与には、患者さんの腎機能や肝機能を事前に確認して、副作用に注意する必要がある。

監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
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