薬物相互作用
やくぶつそうごさよう
薬物相互作用とは、複数の薬剤を使用した際に、それぞれの薬物が互いに影響し合い、薬効の増強や減弱が生じたり、有害作用が起きたりすることである。薬効が増強され過ぎると副作用のリスクが高まるため、点滴薬や内服薬を使用する際には注意が必要である。
薬物相互作用は、その機序から2つに大別され、薬力学的相互作用と薬物動態学的相互作用に分類される。
薬力学的相互作用は、薬物の血中濃度は変わらないが、同様もしくは反対の作用をもつ薬剤が作用部位で影響し合い、薬効の増強や減弱が起こる場合を指す。
薬物動態学的相互作用は、薬物の吸収、分布、代謝、排泄といった体内動態においてほかの薬物の影響を受け、薬物の血中濃度が変動して過剰な効果や減弱が起こる相互作用のことである。
薬剤と食べ物や飲み物による相互作用もある。代表的な例として、ワルファリンを内服している患者さんが納豆を食べると、納豆に含まれるビタミンKの作用によりワルファリンの効果が減弱することがある。また、カルシウム拮抗薬を内服している患者さんがグレープフルーツジュースを飲むと、代謝が阻害されて血中濃度が上昇し、効果が増強されることがある。
看護師は患者さんが使用する薬剤を把握し、短時間に複数の薬剤を使用する場合は、相互作用によって起こりうる効果の変動をアセスメントしながら観察することが求められる。また、複数の慢性疾患をもつ患者さんは多剤併用となる場合があるため、専門領域に関係なく薬物の知識が必要とされる。
●用語を使用した例文
ワーファリンを服用中の患者さんに対して、新たにロキソニンⓇの内服が開始されたため、薬物相互作用による出血リスクについて説明した。
●用語に関連する国試過去問
カルシウム拮抗薬の服用時に避けた方がよい食品はどれか。
1. 納 豆
2. 牛 乳
3. わかめ
4. グレープフルーツ
●参考文献
一般社団法人 日本医療薬学会,編:医療現場における薬物相互作用へのかかわり方ガイド,2019,p.1-2.
薬物相互作用は、その機序から2つに大別され、薬力学的相互作用と薬物動態学的相互作用に分類される。
薬力学的相互作用は、薬物の血中濃度は変わらないが、同様もしくは反対の作用をもつ薬剤が作用部位で影響し合い、薬効の増強や減弱が起こる場合を指す。
薬物動態学的相互作用は、薬物の吸収、分布、代謝、排泄といった体内動態においてほかの薬物の影響を受け、薬物の血中濃度が変動して過剰な効果や減弱が起こる相互作用のことである。
薬剤と食べ物や飲み物による相互作用もある。代表的な例として、ワルファリンを内服している患者さんが納豆を食べると、納豆に含まれるビタミンKの作用によりワルファリンの効果が減弱することがある。また、カルシウム拮抗薬を内服している患者さんがグレープフルーツジュースを飲むと、代謝が阻害されて血中濃度が上昇し、効果が増強されることがある。
看護師は患者さんが使用する薬剤を把握し、短時間に複数の薬剤を使用する場合は、相互作用によって起こりうる効果の変動をアセスメントしながら観察することが求められる。また、複数の慢性疾患をもつ患者さんは多剤併用となる場合があるため、専門領域に関係なく薬物の知識が必要とされる。
●用語を使用した例文
ワーファリンを服用中の患者さんに対して、新たにロキソニンⓇの内服が開始されたため、薬物相互作用による出血リスクについて説明した。
●用語に関連する国試過去問
カルシウム拮抗薬の服用時に避けた方がよい食品はどれか。
1. 納 豆
2. 牛 乳
3. わかめ
4. グレープフルーツ
解答
4
●参考文献
一般社団法人 日本医療薬学会,編:医療現場における薬物相互作用へのかかわり方ガイド,2019,p.1-2.
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