看護用語集

セルフケア促進準備状態

せるふけあそくしんじゅんびじょうたい

セルフケア促進準備状態とは、患者さんが自身の健康管理に対して前向きであり、セルフケアを高める意欲や準備が整っている状態である。NANDA-Iの看護診断では「健康関連の目標を達成するために、自分のために行う活動パターンが、さらに強化可能な状態1)」と定義されており、NANDA-I看護診断ヘルスプロモーション型看護診断に分類される。

この状態は、特定の疾患に限らずどのような健康状態にも当てはまる可能性がある。例えば、糖尿病や高血圧、心疾患、肥満、慢性呼吸器疾患などの慢性疾患に対して健康管理に前向きに取り組む患者さんや、手術後に退院を目指してリハビリに励む患者さんにも適用される。

看護師は、患者さんの意欲を把握し、患者さんの生活に合わせた具体的な行動目標を設定して実践的なセルフケアの定着を図る。患者さんの健康に関する知識や言動を観察するとともに、傾聴の姿勢を心がけてセルフケアに対する不安や疑問に丁寧に対応し、セルフケアの習慣化をサポートする。また、患者さんの心理的な側面にも配慮しながら、個別性を踏まえた情報提供や教育を行い、行動変容を促す。

●用語を使用した例文
患者さんのセルフケア促進準備状態評価し、患者さんが自立できるように段階的に支援する。

●引用文献
1)T.ヘザーハードマン,編:NANDA-I 看護診断 定義と分類.第12版 医学書院,2021,p.301

監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
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