看護用語集

傾聴

けいちょう

傾聴とは、相手の話に深く耳を傾けて「聴く」、さまざまな場面で活用されるコミュニケーションスキルである。

パーソンセンタード・アプローチを提唱した米国の心理学者Carl Rogers(1902-1987)は、「積極的傾聴(Active Listening)」の3要素として「共感的理解:相手の話を、相手の立場に立ち、相手の気持ちに共感しながら聴く」「無条件の肯定的関心:話の内容がどのようなものであっても評価せず、否定せず、肯定的な関心を持って聴く」「自己一致:話を聴く者は、話を聴く自身の気持ちも大切にし、話を聴いていてわからないことがあればそのままにせず、内容を確認し、相手に対しても、自分に対しても一貫して真摯な態度で話を聴く」をあげている。
看護においても傾聴は、単に話を「聴く」行為を示すものではなく、「積極的傾聴」の3要素を踏まえた意図的に人の話を聴くためのスキルである。傾聴により話し手は状況を整理することが可能になり、また聴き手である看護師は相手に寄り添うことで、相手をより深く理解し、信頼関係を築き、そこから質の高い看護ケアを提供することが可能になる。


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:掛本知里(有明医療大学看護学部看護学科 学部長・学科長)

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