看護用語集

過体重

かたいじゅう

過体重とは、身長に対して体脂肪の蓄積が過剰である状態を表す。肥満の前段階であるが、肥満と同様に健康に対するリスクを伴うといわれている。

世界保健機関(WHO)の基準では、成人の場合BMI(体格指数=体重[kg]/身長[m]²)が25以上が過体重、30以上が肥満に該当する。しかし国によって体格や健康リスクに差があることから、日本肥満学会ではBMI25以上を肥満と定義している1)

過体重はエネルギーの摂取量が消費量を上回ることで引き起こされる。その主な要因には不適切な食生活、運動不足、遺伝的要因、ストレス、睡眠不足などが挙げられる。

過体重によって、高血圧糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症、冠疾患、脳卒中、睡眠時無呼吸症候群など、さまざまな疾患の発生リスクが高まるといわれている。

なんらかの疾患があり、来院、入院している患者さんに過体重が見られた場合、看護師患者さんの生活習慣をもとに健康状態を正確にアセスメントし、体重増加の要因を把握することが重要である。また、患者さんの自己管理能力を評価し、現実的かつ達成可能な目標を設定する。

さらに必要に応じて栄養指導や運動療法の介入を検討し、多職種で患者さんをサポートするなど、患者さん自身の意識や行動の変化を促して生活習慣の改善を図り、改善後も無理なく続けられるような環境を整える。

●用語を使用した例文
過体重は高血圧糖尿病などのリスク因子のため適切に介入する。

●引用・参考文献
1)日本肥満学会:第1章 肥満治療と日本肥満学会が目指すもの.肥満症診療ガイドライン2022.ライフサイエンス出版,2022,p.1(2025年1月16日閲覧)
・ World Health Organization:Obesity and overweight.(2025年1月16日閲覧)https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/obesity-and-overweight



監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
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