看護用語集

乾性咳嗽

かんせいがいそう

乾性咳嗽とは、痰が絡まない「コンコン」といった空咳のこと。咳嗽は、喀痰を伴う湿った咳=湿性咳嗽と、ほぼ喀痰を伴わない乾いた咳=乾性咳嗽の大きく2つに分けられる。

乾性咳嗽は、かぜのほか、気管支喘息、間質性肺炎肺がん、百日咳、アトピー咳嗽、咳喘息、胃食道逆流症、心因性などさまざまな原因で引き起こされる。また、降圧薬(ACE阻害薬)の副作用乾性咳嗽があることは有名で、ACE阻害薬がアンジオテンシンⅡの生成を抑え、血管を広げて血圧を下げるのと同時に、咳や血管浮腫に関係するブラジキニンという物質の分解も阻害してしまうことで発現する。

乾性咳嗽治療は原因疾患の鑑別診断が重要になる。間質性肺炎肺がんなどでは胸部レントゲン検査や胸部CT検査による画像診断、咳喘息やアトピー咳嗽などでは咳嗽症状の日内変動(深夜から早朝に悪化することが多い)や、誘発あるいは増悪因子の有無などの聴取も重要とされる。


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)

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