看護用語集

皮膚統合性障害

ひふとうごうせいしょうがい

皮膚統合性障害とは、NANDA-I 看護診断で「表皮と真皮の両方またはどちらか一方が変化した状態」 1)と定義されている看護診断名の1つで、代表的な状態に褥瘡がある。

皮膚統合性障害という看護診断名は、低たんぱく血症や組織循環の悪化による皮膚の脆弱化、身体可動性の低下などによる同一部位の圧迫、器具やドレーンによる機械的刺激、発汗・排泄物・分泌物などによる湿潤皮膚への刺激、乾燥・脱水・るい痩などによる保護的防衛機能の低下などの結果発生し、発赤やスキンテア、擦過傷、水疱、血疱などのときに選択される。

皮膚統合性障害の発生にはさまざまな要因が関係しているため、リスク因子をアセスメントし、取り除くことが必要である。そのため、傷害されている皮膚の局所へのみのケアではなく全身のケアが重要となる。なお、ケアを行うためには、発赤など障害されている部分の皮膚観察皮膚の乾燥および湿潤状態の把握、疼痛や掻痒感の有無、栄養状態などを確認し、傷害されている皮膚の治癒を目指してケアを行う必要がある。

引用文献
1)T.ヘザー・ハードマン,編:NANDA-I看護診断 定義と分類 2021-2023 原書第12版.医学書院,2021.


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)

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