高カロリー輸液
こうかろりーゆえき
高カロリー輸液(intravenous hyperalimentation : IVH)とは、高濃度の栄養輸液を中心静脈に直接投与すること。現在では国際的にも、中心静脈栄養(total parenteral nutrition:TPN)と呼ばれる方向にある。
輸液は水分や電解質、栄養を点滴により静脈に直接注入する注射方法であるが、高濃度の栄養を末梢静脈から投与すると、静脈炎などを引き起こすおそれがある。そのため、血液量が多くて流れも速く、より太い中心静脈(上大静脈、下大静脈など)が選ばれる。
経口または経腸から食事が摂れない患者に対して栄養剤を投与する場合、その期間が1週間から10日程度ならば末梢静脈から投与する末梢静脈栄養(peripheral parenteral nutrition:PPN)が行われるが、それ以上の長期間が予測される場合は、TPNが選択される。TPN製剤にはブドウ糖、アミノ酸、脂肪、ビタミン、微量元素、電解質などが含まれ、エネルギーをはじめ、必要な栄養素を補給することができる。
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