看護用語集

クリティカルシンキング(批判的思考)

くりてぃかるしんきんぐ(ひはんてきしこう)

クリティカルシンキングとは、情報を鵜呑みにせず批判的な視点で吟味し、根拠に基づいて客観的・論理的に分析することで、最適な判断に繋げるための思考過程を指す。単なる批判や否定ではなく、自分の思考を振り返りながら情報を多角的に精査する姿勢を含む。

臨床では、限られた情報で即座の判断が求められる場面が多いが、経験則に依存しすぎると思い込みによる見落としを招く恐れがある。そのため、情報の信頼性を見極め、多角的な視点から総合的に捉えることが不可欠である。

例えば、普段は落ち着いている認知症患者さんの起き上がりが頻回になり、転倒・転落リスクが高まっている際、安易に不穏時の指示薬を使用せず、行動変化の背景を探る視点を心がける。具体的に既往歴やバイタルサイン、他職種からの情報を統合して精査することで、単なる認知症症状ではなく、心不全の増悪といった身体的要因の関与を特定できる場合がある。

このように、得られた情報を多角的に精査し、自身の思考プロセスを客観的に振り返り続ける姿勢が、患者さんの状態に応じた適切な看護実践や、価値観を寄り添った意思決定支援へと繋がる。

●用語を使用した例文
術後患者さんの状態変化に対し、クリティカルシンキングを用いて多角的な視点から要因を検討した結果、異常の可能性を早期に判断できた。

●用語に関連する国試過去問
クリティカルシンキングで適切なのはどれか。
1. 直感的アプローチである。
2. 主観的情報を重視した考え方である。
3. 物事を否定的にみる思考過程である。
4. 根拠を持ち実践することを可能にする。
第103回看護師国家試験(2014年)
解答

4



監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:山﨑博貴

同音異義語・略語
クリティカルシンキング(批判的思考)の同音異義語・略語は未登録です
「クリティカルシンキング(批判的思考)」に関する看護記事
該当する記事がありません
新着の看護記事
  • 人気の看護記事