口腔粘膜統合性障害
こうくうねんまくとうごうせいしょうがい
口腔粘膜統合性障害とは、口腔内の粘膜や唇、喉の奥、歯茎の周囲など、口腔とその周辺組織に傷や炎症が起こり、疼痛や出血を伴う状態である。NANDA-Iの看護診断では「口唇、軟部組織、口腔前庭、中咽頭に損傷がある状態1)」と定義されている。
主な要因には、義歯や歯列不正などによる機械的刺激、熱傷や薬剤による粘膜障害、口呼吸や脱水、唾液分泌の低下などに伴う口腔内の乾燥、口腔衛生に関する知識不足やケア習慣の不十分さによる不衛生な状態、栄養不足、免疫力の低下、感染などが挙げられる。特に、高齢者やセルフケア能力が低下した患者さん、がん化学療法や放射線療法、ステロイド使用などにより免疫抑制状態にある患者さんで発生しやすい。
この状態は、咀嚼・嚥下・発声などに影響を及ぼすだけでなく、疼痛による食欲低下、味覚低下や口臭を引き起こし、食事摂取量の減少やQOL低下に繋がる。また、バリア機能の低下により感染を招くこともある。
看護師は、口腔やその周辺の損傷の有無、発赤、潰瘍、出血、変色、疼痛の程度、味覚の変化、口臭の有無などを観察する。さらに、口腔ケアの実施や指導を行い、必要に応じて薬物療法の検討や食事形態の変更、義歯調整を歯科に依頼するなど、原因の除去と改善に努める。
●用語を使用した例文
入歯が原因と考えられる口腔粘膜統合性障害の患者さんに対し、機械的刺激を軽減する目的で義歯安定剤を使用した。
●引用文献
1)T.ヘザーハードマン,編:NANDA-I 看護診断 定義と分類 第12版.医学書院,2021,p.487.
主な要因には、義歯や歯列不正などによる機械的刺激、熱傷や薬剤による粘膜障害、口呼吸や脱水、唾液分泌の低下などに伴う口腔内の乾燥、口腔衛生に関する知識不足やケア習慣の不十分さによる不衛生な状態、栄養不足、免疫力の低下、感染などが挙げられる。特に、高齢者やセルフケア能力が低下した患者さん、がん化学療法や放射線療法、ステロイド使用などにより免疫抑制状態にある患者さんで発生しやすい。
この状態は、咀嚼・嚥下・発声などに影響を及ぼすだけでなく、疼痛による食欲低下、味覚低下や口臭を引き起こし、食事摂取量の減少やQOL低下に繋がる。また、バリア機能の低下により感染を招くこともある。
看護師は、口腔やその周辺の損傷の有無、発赤、潰瘍、出血、変色、疼痛の程度、味覚の変化、口臭の有無などを観察する。さらに、口腔ケアの実施や指導を行い、必要に応じて薬物療法の検討や食事形態の変更、義歯調整を歯科に依頼するなど、原因の除去と改善に努める。
●用語を使用した例文
入歯が原因と考えられる口腔粘膜統合性障害の患者さんに対し、機械的刺激を軽減する目的で義歯安定剤を使用した。
●引用文献
1)T.ヘザーハードマン,編:NANDA-I 看護診断 定義と分類 第12版.医学書院,2021,p.487.
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