看護用語集

慢性疼痛

まんせいとうつう

慢性疼痛とは、痛みの原因となる外傷や疾患を治療した後も長時間持続する痛み1)である。 一般的に3カ月以上続く痛みを指すことが多いが明確な定義は ない。痛み以外に、睡眠障害食欲不振便秘不安抑うつなどさまざまな症状を伴うこともある。

慢性疼痛は病態や機序によっていくつかに分類され、それをもとに治療方法が選択されるが、明確な原因が見つからず治療が難航する場合もある。また多くの場合、器質的要因に加えて非器質的要因も絡んでいることが多いため 、痛みのない状態にすることは難しいとされている。

治療には、薬物療法、リハビリテーション、心理療法、生活習慣の改善などがあり、患者さんの生活全体を見据えて多面的にアプローチすることが大切である。看護師患者さんの痛みを正確に評価し、適切な介入を行う。そして、患者さんが自身の痛みを適切に表現できるようサポートし、医療チームの一員として個別性のある看護ケアを実践する。

●用語を使用した例文
慢性疼痛によって患者さんの生活の質(QOL)や日常生活動作(ADL)が低下する。

●引用・参考文献
1)慢性疼痛治療ガイドライン作成ワーキンググループ,他 編:慢性疼痛治療ガイドライン,真興交易医書出版部,2018,p.5.(2024年11月28日)https://square.umin.ac.jp/mansei-toutsu/file/mansei-toutsu_GL_J_2021.pdf


慢性疼痛治療ガイドライン作成ワーキンググループ,他 編:慢性疼痛治療ガイドライン,真興交易医書出版部,2018,p.129-43.(2024年11月21日)https://www.mhlw.go.jp/content/000350363.pdf


厚生労働省医療用麻薬による慢性疼痛治療方針.(2024年11月21日)https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/dl/iryo_tekisei_guide2017_02.pdf



監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
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