幻覚とは、一般的に対象なき知覚と定義されている。対象が存在しないにもかかわらず、はっきりとした感覚が存在することである。この点が錯覚とは明確に区別されるものである。
幻覚は、幻視、幻聴、幻嗅、幻味、幻触覚、体感幻覚に分類される。
表 幻覚の種類
幻視 | 実際にはないものが見えること |
幻聴 | 人の話し声や物の音など、実際にはしない音が聞こえること |
幻臭 | 実際にはしない匂いを感じること |
幻味 | 実際にはない味を感じること |
幻触覚 | 足を触られている、皮膚の上を虫がはっているなど、実際にはない感覚があること |
体感幻覚 | 腹痛を感じる、脳がバラバラになる、といった臓器に関する幻覚のこと |
統合失調症、レビー小体型
認知症、
アルコール依存症、ナルコレプシーなどの疾患で、
幻覚が見られる。
参考
文献:
・福田正人:
幻覚.脳科学辞典.日本神経科学学会.
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E5%B9%BB%E8%A6%9A(2022年11月20日閲覧)
監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:家吉望み(有明医療大学看護学部看護学科 准教授)