看護用語集

ボーラス投与

ぼーらすとうよ

ボーラス投与とは、短時間で薬物を投与すること。薬物の有効濃度を短時間で効果的なレベルに上げるために行われる。投与部位としては、静内、筋肉内、髄腔内、皮下、または吸入などがあり、静注射の場合には、「急速静注」ないし「ワンショット」とも呼ばれる。

放射線造影においては、血管の陰影を増加させるために、大量の造影剤を急速に注入することを指す。術後の疼痛コントロールに使用されるPCA(patient controlled analgesia)ポンプでもボーラス投与が行われ、患者が痛みを感じたときにすぐにボタンを押すことで、安全かつ効果的な量の鎮痛薬を患者自身で投与できる。

カリウム製剤をはじめ、抗不整薬、昇圧薬、抗菌薬、ステロイド、抗がん剤といった、投与速度を厳密に守らなければないない薬剤では、ボーラス投与は行ってはならない。


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:掛本知里(有明医療大学看護学部看護学科 学部長・学科長)

同音異義語・略語
ボーラス投与の同音異義語・略語は未登録です
「ボーラス投与」に関する看護記事
該当する記事がありません
新着の看護記事
  • 人気の看護記事