看護用語集

アナフィラキシーショック

あなふぃらきしーしょっく

アナフィラキシーショックとは、アレルギー反応を引き起こす特定の異物、つまり、アレルゲンが体内に入ることにより複数の臓器や全身にアレルギー症状が現れ、血圧低下や意識障害呼吸困難などの生命に危険が生じるようなショック状態になることをいう。即時型過敏反応の1つで、I型アレルギーに分類される。

アナフィラキシーショックを引き起こす主な原因として、食物(鶏卵、乳製品、小麦、そば、ピーナッツなど)、薬剤(抗菌薬、解熱鎮痛薬、抗腫瘍薬など)、造影剤輸血、蜂による刺傷などがあり、特に食物によるアナフィラキシーショックが多い。

アナフィラキシーショック治療は、アドレナリンの筋肉注射が第一選択で、アナフィラキシーショックを起こす可能性がある患者には、エピペンといった携行できるアドレナリン自己注射薬が用いられることもある。第二選択として、抗ヒスタミン薬の投与、ステロイド薬の投与が行われる。そのほかの治療ショックに対する治療と同様である。


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:川上嘉明(有明医療大学看護学部看護学科 教授)

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