看護用語集

CVポート

しーぶいぽーと

CVポートとは、central venous portの略称で、中心静カテーテルの一種。正式には、皮下埋め込み型中心静アクセスポートと呼ばれ、皮下に硬貨程度の大きさのポートを埋め込み、抗がん剤や高カロリー輸液などの投与を目的に使用される。

CVポートは、カテーテル部分とポート部分から成り、カテーテルテルは先端が開放されたオープンエンドタイプと、先端が閉鎖され、カテーテル側面にスリットが入ったグローションタイプがある。ポートの中心にはセプタムと呼ばれるシリコンゴムが埋め込まれており、ここに専用針(ヒューバー針)を穿刺することで、カテーテルを通じて中心静内に薬剤が投与される。

CV ポートの主なメリット・デメリットには、次のようなものが挙げられる。

【メリット】
薬剤投与のたびに穿刺する必要がなく、血管へのダメージや患者の苦痛を最小限に抑えられる
・適切な管理を行うことで感染リスクを低く抑えられる
・皮下に埋め込むため外見上も目立たず、日常生活での制限をほとんど受けない

【デメリット】
・皮下に埋め込むための外科的処置が必要になる
・体内に異物を埋め込むことに対し、違和感や不安を抱く患者もいる
合併症のリスクがある

■参考文献
●日本IVR学会編:中心静ポート留置術と管理に関するガイドライン2019,p.16-7. (2022年11月27日閲覧)
https://www.jsir.or.jp/wp-content/uploads/2020/01/CVP20200107.pdf


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:杉田和代(有明医療大学看護学部看護学科 講師)

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