看護用語集

アウス

あうす

アウスとは、ドイツ語で「掻把」を意味するAuskratzungに由来し、人工妊娠中絶を表す俗称。

人工妊娠中絶は母体保護法で、「胎児が、母体外において、生命を保続することのできない時期に、人工的に、胎児及びその附属物を母体外に排出すること」1)と定義されており、母体保護法が適応する場合において、妊娠を中断しなければならない際に行う手術である。

人工妊娠中絶手術は、妊娠22週未満(21週6日)まで受けられるが、妊娠初期(12週未満)とそれ以降では手術法が異なる。妊娠12週未満では、柄の長いスプーンのような器具を使用し、内容を掻き出す掻把法や器械で吸い出す吸引法が行われる。通常であれば10〜15分で処置は終了し、当日帰宅できる場合がほとんどである。妊娠12〜22週未満では、子宮口を開く処置を行ったあと、子宮収縮薬を使用して陣痛を起こし、流産させる方法がある。

■引用・参考文献
1)厚生労働省母体保護法(2023年3月15日)
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=80120000&dataType=0&pageNo=1
●日本産婦人科医会:女性の健康Q &A. 妊娠・出産 人工妊娠中絶について教えてください. (2023年3月15日)
https://www.jaog.or.jp/qa/confinement/ninsinshusanqa6/


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:大田彩乃(有明医療大学看護学部看護学科 助教)

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