看護用語集

KYT

けーわいてぃー

KYT(危険予知トレーニング:危険=K、予知=Y、トレーニング=T)とは、医療・看護業務の中に潜む危険を予知し、あらかじめ立てた対策を実践するためのトレーニングである。現場での危険を察知する能力の向上と、医療事故防止が目的となる。

KYT研修の方法として、インシデントレポートKYT、指示出し指示受けKYTイラストKYTなどがあり、過去の医療事故やインシデント事例などを元に、グループワークやロールプレイングが行われる。

KYTの基礎として、(1)現状把握(どんな危険がひそんでいるか)、(2)本質研究(これが危険のポイントである)、(3)対策樹立(あなたならどうする)、(4)目標設定(私たちはこうする)という「KYT 基礎 4 ラウンド法」が使われる。これを元に、「指差し呼称」や「唱和」など、具体的な対策を研修参加者で考え、医療事故の原因となるヒューマンエラーの防止を目指す。 患者転倒・転落点滴による医療事故などの対策として、看護師を対象としたKYT研修を取り入れる病院が増えている。KYTの効果として、リスクセンスの向上、集中力アップ、問題解決能力の向上、実践意欲の向上、職場風土の活性化、知識だけでなく実践につなげられる力を磨くことなどが挙げられ、職場全体のスキルアップにつながると考えられている。

KYTに関する看護研究も発表されており、その効果が示されている。

執筆:広田沙織
同音異義語・略語
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