ノルアドレナリン
のるあどれなりん
ノルアドレナリン(noradrenaline)とは、カテコールアミンの1つであり、交感神経に関する神経伝達物質である。別名ノルエピネフリンともいい、臨床ではノルアドと俗称される。ノルアドレナリンはストレス負荷により分泌促進され、交感神経のα1作用で血管を収縮させることで血圧を上昇させる。敗血症性ショックや術後の血圧低下時には、主にα1作用を期待しノルアドレナリンを薬剤として投与することが多いが、末梢血管収縮に伴う虚血に関する副作用に注意が必要である。ノルアドレナリンは副腎髄質にてドーパミンから合成され、ノルアドレナリンからアドレナリンが合成される。そのため、アドレナリンとノルアドレナリンは似た構造をなしているが、アドレナリンはα作用のみでなく強いβ作用も持っており、蘇生時にはアドレナリンが使用される。アドレナリンを投与すべき症例に対しノルアドレナリンを誤って投与するなどの医療事故も報告されているため注意が必要である。
参考文献
・日本医療機能評価機構:医療事故情報収集等事業 第48回報告書.2016.https://www.med-safe.jp/pdf/report_2016_4_T002.pdf (2023年4月26日閲覧)
・黒澤美枝子,長谷川薫:コメディカルのための専門基礎分野テキスト生理学 第3版.中外医学社.2012.
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