看護用語集

サンプチューブ

さんぷちゅーぶ

サンプチューブとは、経鼻または経口的に、胃または食道内に挿入留置し、吸引排液、排気、薬液などの注入、洗浄あるいは異物除去に短期的に使用される管の一種。米国カーディナル社から販売されている製品で、正しくは「セイラム サンプ チューブ」という。

用手的に挿入するが、胃に到達するまでの間に狭窄がある場合や挿入困難な場合には、内視鏡下で挿入することもある。チューブ内は「排液ルート」と「エアールート」の2ルートに分かれており、エアールートから持続的に空気が流入するため、胃内容物が少なくなったり、なくなったりした場合も粘膜吸着による組織の損傷予防が期待できる。

挿入時は、挿入刺激による嘔吐物の誤嚥や気管への迷入に注意し、留置中は留置深度(留置時にマーキングを行い、ズレがないか確認)、排液性状、留置による消化管出血や壊死兆候(腹痛、出血など)に注意しながら観察する。また、サンプチューブは長期留置には適さず、2週間以内に交換が必要となる。

■参考文献
●セイラム サンプTMチューブ 添付文書.(2023年8月24日閲覧)
https://www.cardinalhealth.jp/content/dam/corp/web/documents/ifu/japan/AW30004654-4-SALEM-SUMP-TUBE.pdf


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)

同音異義語・略語
ドレナージ用胃管チューブセイラムサンプチューブ胃管チューブ
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