看護用語集

胸膜癒着術

きょうまくゆちゃくじゅつ

胸膜癒着術とは、胸膜腔(胸腔)内に薬剤(抗がん剤、抗菌薬、タルク製剤など)や自己血を注入し、胸膜腔を閉鎖する処置のこと。主に、胸水貯留や気胸の再発を予防するために行われる。

胸膜腔は、胸壁の内面を覆う壁側胸膜と肺の表面を覆う臓側胸膜に囲まれた空間を指す。胸膜癒着術では、この胸膜腔にドレーンを挿入して薬剤を注入し、壁側胸膜と臓側胸膜に人工的に炎症を起こして胸膜同士を癒着させ、胸膜腔を閉鎖する。副作用として、胸痛や発熱を認める場合があり、処置後は経過観察を行うのとあわせて、異常の早期発見に努めることが求められる。

■参考文献
医療情報科学研究所,編:胸膜炎.病気がみえるvol.4 呼吸器 第3版.メディックメディア.2018,p.288.
●藤田恒夫,編:呼吸器系.入門人体解剖学 改訂第5版.南江堂,2012,p.179.


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:川村未樹(有明医療大学看護学部看護学科 助教)

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