看護用語集

HR

はーとれーと

HRとは、heart rateの略で、心拍数のことをいう。心電図モニターの画面に「HR」と表示され、数値が書かれていることがあるが、これは患者の心拍数を表している。

心拍数は、1分間に心室が収縮する回数を表し、成人では通常1分間に60〜100回収縮する。また、1分間に左心室から大を経て、全身に送り出される血液量を心拍出量といい、[心拍出量=1回拍出量×心拍数]で求められる。

心拍数と拍数は同じと考えられがちだが、不整患者では必ずしも一致しない。例えば、心室性期外収縮がある患者では、心室が通常より早期に収縮することから、1回の収縮は心室に血液が十分に溜まらないうちに起こることになる。心室の収縮は起こるため心拍数としてカウントされるものの、拍は触知できず、拍数としてカウントされることがない。よって、心拍数と拍数の関係は、心拍数と拍数が等しいか、心拍数のほうが多いということになる。


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:前田樹海(有明医療大学看護学部看護学科 教授)

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