看護用語集

感情調節不良(旧診断:不安定性情動コントロール)

かんじょうちょうせつふりょう(ふあんていせいじょうどうこんとろーる)

感情調節不良とは、怒りや不安、悲しみなどの感情をうまくコントロールできず、物事の捉え方や人との接し方、立ち振る舞いにおいて、状況に応じた適切な対応が難しくなっている状態を指す。NANDA-Iの看護診断では「心の動きを制御できず、それが思考や行動、対人関係に影響し、社会的な場面で不適切な反応や表現につながっている状態1)」と定義されている。

主な要因としては、精神疾患、発達障害、脳機能障害といった疾患・機能面に加えて、強いストレス体験や社会的疎外、対人関係の変化などの環境的要因、さらには睡眠不足や疲労による身体的な不調も挙げられる。

この状態になると、怒りっぽさ(易怒性)や涙もろさ(易涙性)、衝動的な言動、過度な不安や焦燥、自尊心の低下、対人関係の不安定さなどがみられることがある。場合によっては、自己否定的な発言や自傷行為につながる可能性もあり、生活の質の低下や治療の継続に影響することがある。

看護師は、患者さんの感情の変化や誘因となる出来事を丁寧に観察することが重要である。感情表出を否定せず受け止めながら、落ち着いて気持ちを整理できるようにかかわる。また、必要に応じて精神科医や心理職など多職種と連携し、患者さんが自分の感情を理解し、対処できるよう支援することが求められる。

●用語を使用した例文
怒りや不安の表出が強い患者さんに対し、感情調節不良を考慮した看護計画を立案した。

●引用文献
1)T.ヘザーハードマン,編:NANDA-I 看護診断 定義と分類 第13版.医学書院,2025,p.510.

監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:山﨑博貴

同音異義語・略語
感情調節不良(旧診断:不安定性情動コントロール)の同音異義語・略語は未登録です
「感情調節不良(旧診断:不安定性情動コントロール)」に関する看護記事
該当する記事がありません
新着の看護記事
  • 人気の看護記事