看護用語集

出産育児行動促進準備状態

しゅっさんいくじこうどうそくしんじゅんびじょうたい

出産育児行動促進準備状態とは、妊娠・出産・新生児ケアや管理に向けて、心身ともに健康で前向きに取り組める状態にあることを指す。NANDA-Iの看護診断では「ウェルビーイングを確保するための健康的な妊娠・出産・新生児ケアを、準備や維持するパターンがさらに強化可能な状態1) 」と定義されている。出産や育児への学習意欲が高まり、計画的に準備を進めようとする姿勢がみられるのが特徴である。

看護者は、妊娠中の身体的変化や出産への不安、育児への期待などに寄り添いながら、正しい知識の提供に加え、沐浴・授乳・抱っこの仕方などの実践的な指導を通じて、妊産婦の準備行動をサポートする役割を担う。さらに、パートナーや家族を含めた支援体制の確認や、退院後に必要な物品、公的制度の情報提供など、妊産婦の自信と安心感を高めるための支援も重要である。

看護計画では、身体面・精神面・社会的背景の視点から、包括的かつ個別性のある支援を心がけ、その人らしい出産と育児の実現に向けて、情報・技術・心理的支援をバランスよく提供する。

●用語を使用した例文
出産育児行動促進準備状態にある妊産婦さんの看護目標を「育児技術に自信を持てるよう準備や実践ができる」に設定した。

●引用文献
1)T.ヘザーハードマン,編:NANDA-I 看護診断 定義と分類 第12版.医学書院,2021,p.379.

監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:山﨑博貴

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