摂食セルフケア不足
せっしょくせるふけあふそく
摂食セルフケア不足とは、食べ物の用意から摂取するまでの食事に関する一連の動作を自立して行うことが難しい状態である。NANDA-Iの看護診断では「自力で食べることができない状態1)」と定義されており、具体的には、食物を用意する、食具を使う、食物を口に運ぶ、咀嚼する、飲み込む、などの食事するために必要な動作が困難となる。
要因には、脳血管障害や神経筋疾患などによる運動機能の低下のほか、感覚機能や認知機能低下などが挙げられる。また、骨折や関節リウマチなどによる関節可動域の制限や、加齢に伴う巧緻運動の衰え、義歯の不適合なども関与する。
看護師は、食事に関する動作を観察し、患者さんの「できること」と「できないこと」を客観的に評価したうえで、必要な支援を検討することが大切である。単に食事動作を一方的に援助するのではなく、食事環境の整備や自助具の選定、姿勢の調整、食形態の工夫などを行いながら、患者さんが自分なりに食事できるようなかかわりを心がける。
また、PT、OT、ST、管理栄養士などと連携し、全人的な視点でのケアを展開することも重要である。摂食セルフケア不足は、食事の問題だけでなく、患者さんの生活にかかわる機能の低下を示す可能性があるため、患者さんのADLやQOLの向上を見据えた支援を行う。
●用語を使用した例文
片麻痺による摂食セルフケア不足のため、個別性のある支援を検討する。
●引用文献
1)T.ヘザーハードマン,編:NANDA-I 看護診断 定義と分類.第12版 医学書院,2021,p.299.
要因には、脳血管障害や神経筋疾患などによる運動機能の低下のほか、感覚機能や認知機能低下などが挙げられる。また、骨折や関節リウマチなどによる関節可動域の制限や、加齢に伴う巧緻運動の衰え、義歯の不適合なども関与する。
看護師は、食事に関する動作を観察し、患者さんの「できること」と「できないこと」を客観的に評価したうえで、必要な支援を検討することが大切である。単に食事動作を一方的に援助するのではなく、食事環境の整備や自助具の選定、姿勢の調整、食形態の工夫などを行いながら、患者さんが自分なりに食事できるようなかかわりを心がける。
また、PT、OT、ST、管理栄養士などと連携し、全人的な視点でのケアを展開することも重要である。摂食セルフケア不足は、食事の問題だけでなく、患者さんの生活にかかわる機能の低下を示す可能性があるため、患者さんのADLやQOLの向上を見据えた支援を行う。
●用語を使用した例文
片麻痺による摂食セルフケア不足のため、個別性のある支援を検討する。
●引用文献
1)T.ヘザーハードマン,編:NANDA-I 看護診断 定義と分類.第12版 医学書院,2021,p.299.
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