看護用語集

PT

ぴーてぃー

PTとは、prothrombin timeの略で、プロトロンビン時間のこと。

血液凝固の経路は、血管内の凝固因子が活性化する「内因系」と、血管外の組織因子をきっかけに活性化する「外因系」があり、途中で合流し共通系になる。PTは、外因系の凝固機能を反映する検査で、採血した血液に試薬を加え、凝固時間を測定する。

出血傾向のスクリーニング、播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation:DIC)の診断、ワルファリン治療モニター、肝障害のモニターなどを目的として行われ、基準値は70~100%、INR 0.85~1.151)。DICや肝障害、凝固因子欠乏症などでPTの延長がみられ、PTの短縮では血栓性静炎の可能性が疑われる。

内因系の凝固機能を反映する検査は、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)という。外因系の血液凝固因子異常がある場合、PTは延長するが、APTTは正常である。一方、内因系の血液凝固因子異常がある場合は、PT正常だが、APTTは延長する。

■引用・参考文献
1)LSIメディエンス:WEB総合検査案内 プロントロビン時間(PT).(2024年3月13日閲覧)
https://data.medience.co.jp/guide/guide-10040001.html
●高久史麿,監:臨床検査データブック2019-2020.医学書院,2019,p.377.
●林洋:血液疾患. はじめの一歩の病態・疾患学.羊土社, 2018,p.246.


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:小野香奈(有明医療大学看護学部看護学科 助教)

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