片麻痺は、左右どちらかの半身に運動麻痺の症状が見られる状態のこと。片麻痺は随意運動を司る、右脳または左脳の大脳皮質、内包、脳幹から脊髄までの錐体路系の神経障害によって生じる。大脳から脳幹までの障害による片麻痺は、錐体路が延髄で交叉するため、右脳に損傷がある場合は左半身麻痺、左脳に損傷がある場合は右半身麻痺を発症する。片麻痺の主な原因は、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害、脳腫瘍、多発性硬化症、脳膿瘍、脊髄腫瘍などがある。診断には、頭部CTや頭部MRI、頸椎MRIなどの画像検査が必要となる。
■参考文献
・永井良三,田村やよひ監:看護学大辞典 第6版.メヂカルフレンド社. 2013.
監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:弓気田美香(有明医療大学看護学部看護学科 講師)