非効果的役割遂行
ひこうかてきやくわりすいこう
非効果的役割遂行とは、周囲が求めている役割と自身の認識にずれがあり、期待される役割を果たすことが困難な状態である。NANDA-Iの看護診断では「行動と自己表現のパターンが、周囲の状況・規範・期待に合わない状態1) 」と定義されている。
非効果的役割遂行には、役割の把握や遂行に必要な知識・能力不足のほか、自信の欠如、意欲の低下、精神的ストレス、抑うつ状態などの心理的な要因が影響している。また、身体的な障害、慢性的な疲労、認知機能の低下などの身体的要因や、家族や職場などからの支援不足、経済的困難、ライフステージの変化といった環境的要因も関与する。
これらの要因が単一または複合的に絡み合うことで、自身の役割への混乱や誤った認識を招き、不適切な行動を引き起こすことに繋がる。
看護師は患者さんが安心して話せる環境を整えることに努め、対話によって患者さんが認識している役割や葛藤を把握し、自己理解や感情の整理を支援することが重要である。患者さんの能力や状況に合わせたケアのアセスメントを行い、必要に応じて多職種と連携しながら、社会資源を活用するためのサポート体制を整える。
さらに、患者さんが自分らしく役割を果たせるよう、個別性に合わせた看護計画の立案や看護目標の設定を行い、状況に合わせて看護計画や看護目標を再評価することが求められる。
●用語を使用した例文
育児に自信がもてない母親に非効果的役割遂行の傾向がみられる。
●引用文献
1)T.ヘザーハードマン,編:NANDA-I 看護診断 定義と分類.第12版 医学書院,2021,p.368
非効果的役割遂行には、役割の把握や遂行に必要な知識・能力不足のほか、自信の欠如、意欲の低下、精神的ストレス、抑うつ状態などの心理的な要因が影響している。また、身体的な障害、慢性的な疲労、認知機能の低下などの身体的要因や、家族や職場などからの支援不足、経済的困難、ライフステージの変化といった環境的要因も関与する。
これらの要因が単一または複合的に絡み合うことで、自身の役割への混乱や誤った認識を招き、不適切な行動を引き起こすことに繋がる。
看護師は患者さんが安心して話せる環境を整えることに努め、対話によって患者さんが認識している役割や葛藤を把握し、自己理解や感情の整理を支援することが重要である。患者さんの能力や状況に合わせたケアのアセスメントを行い、必要に応じて多職種と連携しながら、社会資源を活用するためのサポート体制を整える。
さらに、患者さんが自分らしく役割を果たせるよう、個別性に合わせた看護計画の立案や看護目標の設定を行い、状況に合わせて看護計画や看護目標を再評価することが求められる。
●用語を使用した例文
育児に自信がもてない母親に非効果的役割遂行の傾向がみられる。
●引用文献
1)T.ヘザーハードマン,編:NANDA-I 看護診断 定義と分類.第12版 医学書院,2021,p.368
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