看護用語集

性機能障害

せいきのうしょうがい

性機能障害とは、性的な満足感を妨げる身体的または心理的な障害のことを指す。男性・女性にかかわらず、性的欲求の減退や性的快感の喪失、性行為時の不十分な反応など、性機能に関連する問題が該当する。

男性の性機能障害には勃起不全(ED)、性欲減退、早漏、遅漏、射精障害など、女性の性機能障害には性的関心の減退、性器・骨盤痛/挿入障害、オーガズム障害などがあり、一過性の症状から慢性的な症状までさまざまである。

要因には身体的、精神的、社会的なものがあり人によって異なる。身体的な要因にはがん、糖尿病、高血圧、内分泌障害、骨盤底傷害などの疾患や、生活習慣や薬物なども含まれ、精神的要因としてはストレス、不安うつ病、人間関係などが関係する。社会的な要因には出産、離婚、親族の死別などのライフイベントによるストレスや、家庭、職場での対人関係の問題などが挙げられる。

性機能障害患者さん自身の自尊心や尊厳といった精神的な側面に影響を及ぼす場合がある。また、男性の勃起不全や女性の性交時痛が長期化することで、パートナーとの関係性に影響を及ぼす可能性もある。

看護診断ケアでは、性機能というよりプライベートな問題であるため、患者さんの個別性を十分に配慮しながら対応する。観察や情報を収集する際は、自尊心や尊厳を傷つけたり、羞恥心を抱かせたりしないよう心がける。必要に応じて性機能障害を支援するための情報提供や心理的なケアなど、精神面でのサポートの必要性を考慮する。

●用語を使用した例文
糖尿病患者さんに対して性機能障害のサポートを行う。

監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
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