看護用語集

ラポール

らぽーる

ラポールとは信頼関係、建設的な相互関係性といった意味の言葉であり、医療や看護においては患者さんと医療従事者との間に築かれる信頼関係を指している。

看護師として質の高い看護を提供するためには、ラポールの形成は重要である。例えば、患者さんと看護師ラポールが形成されることで、患者さんが感じる不安の軽減や、看護師患者さん自身の思いや考えをありのまま表現してもらえることに繋がる。これにより、患者さんの表面的なニーズだけでなく潜在的なニーズを理解できるようになり、個別性のある看護を提供できるようになる。

看護理論家のジョイス・トラベルビーは著書「人間対人間の看護」のなかで、看護におけるラポールの成立には、看護師患者さんが出会ってお互いを1人の人間として知覚することから始まり、同一性の出現、共感、同感といった4つの過程を経て得られると示している。

具体的に、ラポールが形成されていくためには患者さんの話を傾聴すること、相手の気持ちを尊重しながら接すること、患者さんが感じている不安や恐れに共感を示すことなどが大切である。

●用語を使用した例文
看護師患者さんの間でラポールが形成され、ニーズを捉えた看護を実践することができる。

●用語に関連する国試過去問

患者看護師の関係において、ラポールを意味するのはどれか。
1. 侵されたくない個人の空間
2. 人間対人間の関係の確立
3. 意図的な身体への接触
4. 自己開示
  第106回看護師国家試験(2017年)
 
解答

2


●参考文献
J.トラベルビー(訳 長谷川浩 ほか):人間対人間の看護.医学書院,2001

監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:p

同音異義語・略語
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