看護用語集

ツベルクリン反応

つべるくりんはんのう

ツベルクリン反応とは、結核菌に感染しているかを確認するための検査でおこなう抗原抗体反応のことである。ツベルクリン反応検査によって結核菌に対する免疫反応を確認することができ、過去または現在の結核菌の感染状況を調べる目的で従来行われてきた検査である。

精製ツベルクリンを皮内注射してから48時間から72時間後、注射部位発赤径や硬結径を測定する。発赤径や硬結径が基準値を超える場合は陽性と判定され、過去または現在の結核の感染の可能性があると考えられる。

ただし、ツベルクリン反応検査は過去の感染やBCGワクチン接種の影響を受けるため、必ずしも現在の感染が示唆される訳ではない。そのため、陽性の場合はさらに詳しい検査が検討される。日本では乳児期にBCGワクチン接種を受けることになっており、現在の感染であるか判断することが難しいため、最近ではBCG接種に影響を受けないQFT検査が導入されている。

ツベルクリン反応を実施する際には正確な手技が求められるが、それだけでなく場合によっては無症状であっても行われる検査であるため、患者さんへ検査の目的や必要性を説明するなどの心理的なサポートも求められる。

●用語を使用した例文
結核のスクリーニングでⅣ型アレルギーツベルクリン反応検査を確認する

●用語に関連する国試過去問

抗原によって感作されたTリンパ球による細胞性免疫が主体となるのはどれか。
 1. 花粉症
 2. 蕁麻疹
 3. ツベルクリン反応
 4. アナフィラキシーショック
 5. インフルエンザの予防接種
  第110回看護師国家試験(2021年)
 
解答

3


●参考文献
結核予防会JATA.結核Q &A(2024年8月12日閲覧).https://www.jatahq.org/about_tb/qa
厚生労働省.結核(BCGワクチン)(2024年8月12日閲覧).https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou03/index.html

監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:p

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