看護用語集

チアノーゼ

ちあのーぜ

チアノーゼとは、皮膚や粘膜が青紫色に変化した状態をいう。血液中の酸素が不足し、酸素と結合していないヘモグロビン(還元ヘモグロビン)の濃度が5g/dL以上になると出現する。爪床や口唇周囲などで観察しやすい。

ヘモグロビンの量がもともと少ない貧血患者の場合、還元ヘモグロビン濃度が5g/dL以上になりにくいため、チアノーゼは現れにくい。一方、血球増多症や新生児などでヘモグロビンの量が多い場合は、チアノーゼが現れやすい。

チアノーゼには、全身の低酸素血症を伴う中枢性チアノーゼ (①呼吸機能障害:肺胞低換気、拡散障害など、②右左シャント:先天性心疾患、先天性肺血管異常など、③肺胞内酸素分圧低下)、末梢での血流低下による末梢性チアノーゼ (①末梢循環不全:低心拍出症候群、寒冷曝露など、②閉塞性疾患:性塞栓症、血栓性炎など、③静閉塞性疾患:静瘤、血栓性静炎など)、血液性チアノーゼ(遺伝性、中毒性ないし薬剤性のメトヘモグロビン血症など)がある。末梢性チアノーゼでは、必ずしも全身の低酸素血症を伴わない。

■参考文献
●林洋:3章 呼吸器疾患. はじめの一歩の病態・疾患学 病態生理から治療までわかる. 羊土社,2018,p.56.


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:掛本知里(有明医療大学看護学部看護学科 学部長・学科長)

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