看護用語集

呻吟

しんぎん

呻吟とは、呼気時に聞かれる「ウーッ」といううなり声のことである。声帯を半閉鎖の状態で呼気を行うことで生じる音であり、気道内圧を高めに維持しようとする自己防衛である。

特に新生児や乳児でみられるが、成人の慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)患者でみられる「口すぼめ呼吸」と同じであり下気道閉塞を和らげようとしている。呻吟は、呼気終末陽圧呼吸(positive end expiratory pressure ventilation:PEEP)と同じメカニズムであり、自前の陽圧(PEEP)を肺にかけることができる。新生児では呼吸窮迫症候群など肺胞が虚脱しやすい病態の際、出現しやすい。聴診器を鼻先に当て、呼気終末にうなる呼吸を聴取することができる。症状が進行すると聴診器を使用しなくてもうなり声が聴取できる。

参考文献
・堺武男著,大野勉編:第2部High Risk Baby編:第3章主な疾患・病態からみた症状・所見1 呼吸器疾患.新生児症状・所見マスターブック 第2版.メディカ出版.2003.p.40.


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:家吉望み(有明医療大学看護学部看護学科 准教授)

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