看護用語集

気道内圧

きどうないあつ

気道内圧とは、気道の内側に生じている圧力である。普段の生理的呼吸では胸腔内圧が陰圧のため通常は外気と比較してわずかに陰圧になっている。気道は空気の通り道であるため、痰や気管支喘息などでその通り道が狭くなったり、間質性肺炎ARDSなど肺のふくらみやすさの指標となる肺のコンプライアンスが低下することで気道内圧は上昇しやすくなる。また、気道の先には肺胞が存在しているため、気道内圧は気道の内側に生じている圧力であるが、肺胞に生じる圧力を推測することにも役立つことがある。

そのため、挿管され人工呼吸器を装着している患者に対する看護として、気道内圧に注意する必要がある。人工呼吸器装着下において気道の内側に生じる圧力は、持続的に生じるPEEP(呼気終末陽圧)に加えて強制換気の時にかかるPi(吸気圧)や自発呼吸の際にかかるPS(補助圧)があり、気道に生じる一番高い圧力の部分を「最高気道内圧」と言う。一般的にはそれが30mmH2O以上になると気胸などの圧損傷を生じるリスクが高くなる。


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)

執筆:P(看護師 ライター 診療看護師(NP))

同音異義語・略語
airway pressrure
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