看護用語集

共同偏視

きょうどうへんし

共同偏視(conjugate deviation)とは、脳が障害されることによって、両眼が同じ方向に偏って位置する状態のことである。 脳卒中、頭部外傷、脳炎、てんかんなどで生じることがあり、急激に症状が出現した場合は、緊急性が高いことがあるため、注意が必要である。
脳出血では、出血部位によって共同偏視の出現に特徴がある。

kyodohenshi
患側への共同偏視 → 被殻出血



shonosyukketu
健側への共同偏視 → 小脳出血



sishoshukketu
内側下方への共同偏視 → 視床出血



てんかんでは共同偏視が基本的には短時間でみられなくなるが、脳出血などの場合は、血腫が除去されない限り症状が消失しないなど、症状が出現している時間も重要な観察点となる。

参考文献
・病気がみえる vol.12 眼科 診察できる眼球運動シミュレーター:https://www.byomie.com/gallery/vol12/eye_movement/index.html(2022年11月10日閲覧)
・病気がみえる vol.7 脳・神経 第2版.メディックメディア.2017.


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:弓気田美香(有明医療大学看護学部看護学科 講師)

同音異義語・略語
共同偏視の同音異義語・略語は未登録です
「共同偏視」に関する看護記事
該当する記事がありません
新着の看護記事
  • 人気の看護記事