看護用語集

神経ブロック

しんけいぶろっく

神経ブロックとは、知覚神経に直接、または目的とする部位の知覚神経の周辺に麻酔薬を投与し、その神経の支配領域の痛みを取り除くことをいう。がん性疼痛、帯状疱疹、頸部痛、背部痛、腰痛、下肢痛などが適応となる。

神経ブロックの方法には、硬膜外ブロック、交感神経ブロック、神経根ブロック、椎間関節ブロックなどがあるほか、腕や指の手術・処置の際に腕神経叢ブロックを行い、痛みを取ることもある。

薬剤としては、局所麻酔薬(リドカイン、ブピバカイン、レボブピバカイン)や神経破壊薬(無水アルコール、フェノールグリセリンなど)が用いられ、投与前はアセスメントを十分に行い、安全に配慮することが求められる。特に、出血傾向を有する患者では、深部に血腫ができることによって重篤な合併症を引き起こすおそれがあり、場合によっては神経ブロックを行わないこともある。また、神経原性ショックによる急激な血圧低下や徐などにも注意が必要である。

■参考文献
●釘宮豊城:麻酔の基礎知識と周術期ケア 全身麻酔・領域麻酔の実際と術前・術中の患者管理. 医学芸術社,2007,p.64-88.


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:前田樹海(有明医療大学看護学部看護学科 教授)

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