看護用語集

ばち状指

ばちじょうゆび

ばち状指とは、手や足の指先が丸く膨らんで太鼓のばちのように変形した状態をいう。爪の付け根のくぼみがなくなり、指の第一関節と爪先の角度が180度を超えるとばち状指と診断される。ばち状指が生じるメカニズムについてはまだ十分に解明されていないが、血液循環の悪化で指先に血液がたまることで、爪の下の軟部組織が増殖するためと考えられている。

主に、呼吸器疾患や心疾患のある人に特徴的な身体所見で、突発性肺線維症(IPF)、肺がんチアノーゼを伴う先天性心疾患、うっ血性心不全などのほか、感染性心内膜炎、肝硬変、炎症性腸疾患でも見られる。多くの場合、ばち状指を引き起こしている疾患に伴う他の随伴症状も発現しているが、自覚症状がない場合では、特有の症状が現れにくい初期の肺がんの発見につながることもある。
ばち状指自体は特に治療の必要はなく、原因となる疾患の治療を行う。


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)

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