肺コンプライアンス
はいこんぷらいあんす
肺コンプライアンス(lung compliance)とは、一定の圧力をかけたときの肺の容積の変化のことで、肺の膨らみやすさを示す。肺が硬くなり膨らみにくくなることを肺コンプライアンスが低下するという。低下する原因となる疾患として、肺胞壁などの間質の炎症により間質が線維化する間質性肺炎などがある。また、肺のサーファクタント(肺胞の虚脱を防ぐ表面活性物質)の機能に障害をもたらす急性呼吸窮迫症候群(acute respiratory distressed syndrome:ARDS)や左心不全でも低下する。これにより肺活量は減少する。
一方、肺胞の弾性収縮力が低下し、肺が膨らみすぎることを肺コンプライアンスが上昇するという。上昇する原因となる疾患として、たばこ煙を主とする有害物質を長期に吸入し曝露することにより肺胞壁が破壊される慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)がある。また、加齢による肺の弾性収縮力低下でも上昇する。肺胞が縮みにくくなるため、息を吐き出しづらくなる。
参考文献
・和田攻,他編:関節拘縮. 看護大辞典 第2版.医学書院.2010.p.2333.
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