看護用語集

ハルトマン手術

はるとまんしゅじゅつ

ハルトマン手術(Hartmann's operation)とは、直腸がんなどの大腸疾患に対し、腫瘍とその周辺の腸管やリンパ節を摘出したのち、腸管を吻合せずに人工肛門(ストーマ)を造設する術式である。

直腸がんの術式は、腫瘍から肛門までの距離や進行度などにより決定される。腫瘍の位置が肛門から離れているときは腫瘍摘出後に腸管を吻合し、自然排便が可能な前方切除術が適応されるが、さまざまな理由から腸管の吻合が困難な場合はハルトマン手術が適応される。一方、腫瘍が肛門に近いなど肛門の温存が困難な場合は、肛門を含めて直腸を切除し、人工肛門を造設するマイルズ手術(Miles operation)が適応される。

なお、ハルトマン手術では肛門を温存するため、術後治療経過によっては人工肛門を閉鎖し、再度自然排便が可能になることがある。


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:小野香奈(有明医療大学看護学部看護学科 助教)

同音異義語・略語
ハルトマン手術の同音異義語・略語は未登録です
「ハルトマン手術」に関する看護記事
該当する記事がありません
新着の看護記事
  • 人気の看護記事