ヘンダーソン
へんだーそん
ヘンダーソンとは 、20世紀初頭に活躍した看護理論家であり、看護の独自の機能を探求した人物である。現在のような医療が整っていなかった時代に「看護の基本となるもの」を著し、人間の基本的欲求と基本的看護との関係について提唱した。人間の基本的欲求とは以下の「14の基本的ニード」が根幹だと述べている。
【14の基本的ニード】
①正常に呼吸する
②適切に飲食する
③身体の老廃物を排泄する
④活動し、また望ましい姿勢をとる
⑤睡眠と休息をとる
⑥適切な衣類を選び、着来たり脱いだりする
⑦衣類の調節と環境の調節により体温他院を生理的範囲内に維持する
⑧身体を清潔に保ち、身だしなみを整え、皮膚を保護する
⑨環境のさまざまな危険を避け、また他者を傷害しないようにする
⑩環境、ニーズ、不安、恐怖、自分の意見などを表現し、他者と交流する
⑪自分の信仰に従って礼拝する
⑫達成感のある仕事をする
⑬遊ぶ、または、さまざまなレクリエーションに参加する
⑭正常な成長発達および健康な生活が送れるような学習や、その方法を発見し、好奇心を満たす。または、利用できる保健医療設備・施設を活用する
ヘンダーソンの看護理論は、患者さんの基本的欲求に焦点を当てることを重要視している。「患者さんの呼吸を助ける」、「患者さんの飲食を助ける」など、14の基本的なニードへの援助を通じて、人が健康の維持や回復の助けになるような行動が看護の機能であると定義している。
ヘンダーソンは看護の独自の機能を提唱した先駆者といわれており、患者の健康の維持や回復を目指したヘンダーソンの考え方は、臨床現場だけでなく看護学生が看護過程を学ぶ教育現場でも用いられている。
●用語を使用した例文
ヘンダーソンの14の基本的ニードを用いて、対象を捉えて個別性のある看護を実践する。
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