分時換気量(minute volume:MV)とは一分間で換気したガスの量を表すもので、「一回換気量(Vt)×呼吸(換気)回数(f)」で求められる。人工呼吸器の種類によっては、一回換気量の代わりに分時換気量を設定するタイプもある。
分時換気量は人工呼吸器の動作確認をする際の重要な観察項目の1つであり、通常設定値の7〜8割程度まで低下すると分時換気量下限アラームが作動するように設定されている。分時換気量下限アラーム作動の原因としては、回路のリークや喀痰による閉塞、自発呼吸の減少や消失、不適切なアラーム設定などが考えられる。
監修:林 洋