看護用語集

高圧浣腸

こうあつかんちょう

高圧浣腸とは、薬液を入れたイリゲーターを高所につるし、水圧を利用して薬液を注入する方法。実施する際は、イリゲーターに医師から指示された薬液を規定量入れてカテーテルにつなぎ、肛門からイリゲーターの水面までが50cm程度になるようにスタンドの高さを調整する。

高圧浣腸は、大腸の造影検査や内視鏡検査の実施前に、結腸やその奥の盲腸付近までの便を排泄する目的で行われていたが、下剤や低残渣食の発達により、十分に便の排泄ができるようになったため、近年ではほとんど行われない。ただし、腸重積の治療をする際に、患者の状態によって行われることがある。

注意点としては、グリセリン浣腸とも共通するが憩室炎や虫垂炎、大腸がんの疑いのある患者には腸管が脆弱な状態であるため禁忌である。また、循環器疾患がある人や高血圧の人にも原則として実施しない。

■参考文献
●森皆ねじ子ねじ子のヒミツ手技 1st Lesson 第1版. インプレス,2020,p.172-80.


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
大田彩乃(有明医療大学看護学部看護学科 助教)

同音異義語・略語
高圧浣腸の同音異義語・略語は未登録です
「高圧浣腸」に関する看護記事
該当する記事がありません
新着の看護記事
  • 人気の看護記事