看護用語集

右脚ブロック

うきゃくぶろっく

右脚ブロックとは、心臓の刺激伝導系のうち、右心室に興奮を伝える右脚と呼ばれる組織が障害され、末梢に興奮正常に伝わらなくなった状態をいう。冠疾患、高血圧疾患、心房中隔欠損などにみられるが、基礎疾患のない健常者にみられることもある。

刺激伝導系は、心臓を収縮させるための電気刺激を発生させ、伝達するための組織のこと。右心房にある洞結節より発せられた電気刺激を房室結節が受け取り、そこからヒス束を通って左脚と右脚に分かれ、最終的にプルキンエ繊維に刺激が伝わり心室を収縮させる。この経路のうち、右脚に障害があると右心室に刺激が伝わりにくくなる。心電図上に特徴的な変化があり、QRS幅が0.12秒以上のものを完全右脚ブロック、0.12秒未満のものを不完全右脚ブロックという。

■参考文献
●永井良三,監:看護学大辞典 第6版.メヂカルフレンド社,2013,p.155.
●林洋:循環器疾患 はじめの一歩の病態・疾患学,羊土社,2018,p.25.


監修:林 洋(東京有明医療大学 学長)
執筆:小野香奈(有明医療大学看護学部看護学科 助教)

同音異義語・略語
右脚ブロックの同音異義語・略語は未登録です
「右脚ブロック」に関する看護記事
該当する記事がありません
新着の看護記事
  • 人気の看護記事